CT検査室
CT(computed tomography)検査とは
体の周囲からX線をあて、あらゆる断面画像が撮影できる検査です。
臓器の背後や内部に隠れている病変を発見したり、病変と周囲の臓器との関係を詳しく調べたりできます。
また、撮影画像を元に様々な3D画像を構成することができます。
検査の種類
検査は大きく分けて「単純CT」と「造影CT」があります。
単純CTは薬剤を使わない検査です。
造影CTでは途中で造影剤という薬剤を注射します。造影剤を使うことにより病変が見やすくなる、血管の走行がわかるといった利点が生まれます。
時間
当院では2台のCT装置が稼動しています。
造影CTは予約時間制です。予約時間より早く来られても、お待ちいただく場合があります。
検査にかかる時間 |
単純CT・・・5分~10分
造影CT・・・15分~20分
大腸CT・・・前日からの食事制限等が必要で実際の撮影時間は15分~20分
冠動脈CT・・・20~30分
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検査の場所
1階画像診断受付にて受付してください。名前をお呼びしますので、待合でお待ちください。
検査の流れ
更衣(金属類は画像に影響しますので、撮影部位にかかるものは外していただきます)
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CT装置の寝台に寝てもらいます。
↓
撮影します。
息止めなどの合図がある以外は体を動かさないでください。
↓
造影CTでは造影剤を注射します。
↓
撮影します。
↓
副作用がないか確認してから終了です。
特殊な検査
◆ 大腸CT
大腸を炭酸ガスで満たすことにより、大腸全体の形態を観察でき、また、内視鏡のように内部を観察できる検査です。
ポリープや腫瘍を発見できます。
大腸内視鏡よりも比較的苦痛が少ないといわれ、短時間で検査できます。
前日より食事制限があり、当日は下剤により腸の中を空にしてもらいます。
当院では大腸肛門科、外科、消化器科で検査を受け付けています。
◆ 冠動脈CT
心電図と同期することにより、心臓の血管(=冠動脈)を撮影する検査です。
血管の石灰化や血栓を調べることができ、心筋梗塞や狭心症の発見に役立ちます。
心臓カテーテルより簡便で入院の必要が無く、痛みも少なくすみます。
当院では循環器科、内分泌科で検査を受け付けています。
CT検査でよくある質問
- ○ 食事はとってもいいですか?
- 造影CTでは食事を抜いてもらいます。午前の検査なら朝食、午後の検査なら昼食をとらないようお願いします。
- ただし水分(水やお茶)は飲んでいただいてかまいません。
- 単純CTでも医師から指示のある場合は飲食しないでください。
- ○ 痛みはありますか?
- 基本的にありません。
- 仰向けの体勢がつらい方や、手をあげる姿勢で肩が痛む方はCT担当スタッフにお申し出ください。
- ○ 造影剤には副作用があると聞きましたが?
- 副作用の少ない薬ではありますが、稀に副作用が生じる事があります。
- 体質によっては副作用がでやすいことがあるので、造影CTでは事前に問診を行います。
- 検査前に多少の水分を摂ると発現率は小さくなるといわれているので、事前に水分を摂ることをお勧めします。
- また、造影剤を早く体外に出すために、検査後は水分を多めに摂り排尿を促すようにしてください。
- 副作用は軽いものでは吐き気・頭痛・じんましんなど、重いものでは意識消失、腎不全などの症状があらわれることがあります。
- 注射後すぐに発現することが多いので、検査中に上記のような症状が出ましたら、すぐにスタッフに知らせてください。
- ごく稀に検査の数日後に遅れて副作用が出る方もいますので、その場合は病院に連絡くださるようお願いします。
- ○ 糖尿病の薬を5日間飲まないようにと言われましたが?
- 糖尿病の薬の中でも『ビグアナイド系』の薬を飲んでいると、頻度は低いですが造影剤で重篤な副作用(乳酸アシドーシス)が起こる事があります。
- 当院ではガイドランスを基に、検査日の2日前から2日後の合計5日間、薬を休んでもらうようにお願いしています。
- 飲んでいる糖尿病薬が『ビグアナイド系』か分からない場合は、問診時にスタッフにお尋ねください。
- ○ 放射線で身体に影響はありませんか?
- CT検査で使われる放射線は少ない線量ですが、人体に影響がないとは言い切れません。
- 検査をすることによるメリット(病気やけがの様子がわかり、適切な治療ができる)が大きいと医師が判断した場合、検査を行います。
- 心配な場合は主治医やスタッフに検査の必要性を確認し、相談してください。