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チーム医療

呼吸ケア

呼吸ケアとは

呼吸に関係するケアのすべてをいいます。例を挙げると、酸素化能を維持・改善するための酸素療法、 排痰目的の体位ドレナージや吸入療法、誤嚥(飲み込みがうまくいかず、本来であれば入らない気道に唾液などが入ること)による二次的肺合併症を予防する口腔ケア、 体力維持・改善を目的とした早期離床や運動療法、寝たきり予防などがあり、ケアの対象には人工呼吸管理中の患者さんも含まれます。

チームの特色

外科・内科疾患を問わず、様々な患者さんに対して呼吸ケアが行われます。その呼吸ケアを安全に安心して提供していくため、 医師、看護師(呼吸器疾患看護認定看護師・特定看護師を含む)、理学療法士、臨床工学技士など多職種のメンバーからなる委員会が設立され、 呼吸ケアの院内標準化や質を保つための活動を行なっています。 また、委員会に加えて各病棟から選出されたリンクナース会を設けることで活動内容が院内全体へ普及しやすいように、 また、現場の声が届きやすいように配慮しています。

急性期における人工呼吸療法の実績

人工呼吸器には大きく分けて2つのタイプがあります。その一つは口や鼻から気管に、あるいは直接気管に穴をあけて(=気管切開)チューブを入れ、 器械的に肺を膨らませるものです(写真1)。もう一つは顔面にマスクをあてて膨らませるものです(写真2)。
このあとの実績では、前者を「Ventilator」、後者を「NPPV」として表記しています。また、「併用」とはVentilator使用・チューブを抜いた後にNPPVを使用した、 あるいは最初はNPPVを使用していて、経過中にチューブを入れVentilator装着に至ったことを意味しています。 さらに「気道確保」とは、VentilatorやNPPVを使用せず管を入れるだけで済んだことを意味します。

Ventilator;人工呼吸器 NPPV;非侵襲的陽圧呼吸器

写真1:Ventilator
写真2:NPPV

主な活動

【プロトコル】

・吸引マニュアルの作成/運用(2010年4月~):
吸引に必要な物品・手技の統一を図る。

・酸素投与調整プロトコルの作成/運用(2010年8月~):
呼吸状態の安定した患者さんを対象とし、医師の指示のもと、酸素投与量を調整するプロトコルを作成、運用。

・人工呼吸中の鎮静・鎮痛プロトコルの作成/運用(2011年10月~):
医師の指示のもと、鎮静・鎮痛薬を調整するプロトコルを作成、運用。

・ICU/HCU 人工呼吸器 weaning指示表の作成/運用(2015年3月~)

・ICU/HCU NPPV weaning指示表の作成/運用(2015年6月~)

【ラウンド】

・呼吸ケアチームラウンド(2010年8月~):
人工呼吸器装着患者さんの呼吸器離脱に向けてのラウンド・カンファレンスを実施。
呼吸ケアチーム加算の基準を満たし、申請済み

【教育】

・リハビリスタッフ、臨床工学技士のための院内吸引教育システム(2010年9月~):
2010年4月に厚生労働省から喀痰等の吸引許可が出た上記職種に対し、教育指導を実施しています。

・リンクナース会での学習会:
毎月のリンクナース会にて呼吸ケアに関わる内容の勉強会を開催しています。

トピックス

NPPV勉強会の様子(呼吸ケアチーム委員会 リンクナース会)

一般病棟看護師にも人工呼吸器に慣れてもらうため、勉強会を開催しました。

呼吸ケアラウンドでの1場面

毎週月曜日に、医師・看護師・臨床工学技士・理学療法士のメンバーが、NPPVを含む人工呼吸管理中の患者さんをラウンドし、早期離脱を目指して呼吸・栄養・リハビリなどについて話し合い、主治医・病棟に助言を行っています。

はじめましてサーボSです

2015年5月15日、5月19日と、院内看護師を対象とした呼吸ケアチーム委員会・医療安全看護部合同研修会“はじめましてサーボSです”が開催されました。 講師もみな看護師ということで、同じ目線・視点から活発な質問や意見が交わされていました。

来て!見て!触って!体験しよう!人工呼吸器とNPPV

2013年12月4日、「来て!見て!触って!体験しよう!人工呼吸器とNPPV」と題した当委員会主催の勉強会が行われました。 サーボi、V60、オートセットCSという3つの換気補助装置に触れて体験し、その差を比較してみるのが主目的でした。 装着する側・される側の双方を体験することでより理解が深まったのではないかと思います。

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