各部門
臨床検査科
細菌検査室
令和6年に自動細菌検査システムを更新しました。
さらに感染情報の発信源として疫学情報も充実し、院内感染対策に貢献しています。
●食中毒を検査しているのですか?
食中毒も検査していますが、それは便を検査材料とした場合です。
私達が取り扱う検査材料は便だけではなく様々なものがあります。
●では、どんなものを検査しているのですか?
炎症をおこしている、あるいは発熱がある等という場合に、喀痰、尿、便、穿刺液(胸水、腹水)、血液、分泌物、膿などあらゆるものが検査材料として出されます。
●どんな検査をしているのですか?
私達は病気の原因となる細菌を下のような培地に塗り、炎症・発熱を鎮め、治療に有効な薬(抗生剤)を探す検査もしています。
培養
それぞれの検査材料を下のような培地に塗り、体内と同じ温度で培養することから始めます。


一昼夜培養し、生育した細菌はコロニ-という集落を作ります。このコロニーの中から病原菌となる細菌を選び出し、検査を進めていきます。 喀痰や便などの検体には常在菌も多いため、病原菌となる菌を選別・推定することが私達細菌検査技師の重要な仕事です。
細菌同定検査・感受性検査
一定量の菌体をコロニーから採取し、16時間培養後、細菌を同定し薬剤に対する感受性検査を下の機械で全自動処理します。 これにより原因菌に有効な抗生剤が分かります。

血液培養
菌血症・真菌血症が疑われる場合に、採取した血液検体を培養ボトルに接種し、定温培養および攪拌処理をしながら7日間連続的にモニターし、
血液検体中の細菌や真菌の有無を検査しています。
陽性になった検体について、検出菌の同定・感受性検査をします。

遺伝子検査
令和2年度より3台の遺伝子解析装置(PCR検査)を導入し、肺炎症状を伴う多様な呼吸器感染症や敗血症等の病原微生物と薬剤耐性遺伝子の核酸同定を 高感度にて解析し、迅速な治療方針の決定、適切な抗菌薬の選択に貢献します。


